最近、日経平均株価が上がっている理由は?注目の業種と企業も紹介
最近、日経平均株価が上がっている理由は?注目の業種と企業も紹介
最近、日経平均株価が3万9000円台を突破するなど、高値圏で推移しています。
「景気はそこまで良くないのに、なぜ株価が上がるの?」と疑問に思う人も多いはず。
この記事では、日経平均株価が上昇している理由と、注目の業種・企業をわかりやすく解説します。
📈 日経平均株価が上昇している主な理由
① 円安が進んでいるから
最近の円安(1ドル=150円前後)は、日本企業の業績に大きな影響を与えています。
特に、海外での売上が多い企業にとっては「円安=円に換算した利益が増える」ため、業績アップにつながります。
たとえば、トヨタやソニーグループなどは海外売上比率が高く、円安の恩恵を強く受ける代表例です。
一方で、円安によって原材料やエネルギーを輸入している企業はコスト増となるため、逆風となるケースもあります。
💡「円安で追い風になる企業もあれば、逆風になる企業もある。では、なぜ平均である日経平均が上がるのか?」
▶ 理由は、日経平均の構成にあります。
日経平均は、日本の代表的な225社で構成されていますが、その多くが「輸出型」「グローバル企業」。
トヨタ、キーエンス、ソニー、三菱商事といった企業が値動きに大きく影響するため、円安で得をする企業の株価上昇が全体を押し上げやすい構造になっています。
② 外国人投資家の買いが増えている
円安は、海外投資家にとって「日本株を買いやすくする」要因です。
たとえば、1ドル=150円の時は、同じ1万ドルでより多くの日本株を購入できます。
このため、円安が進むと海外からの資金流入が増え、株価を押し上げる傾向があります。
③ 日本企業の賃上げや業績改善への期待
春闘では大企業を中心に賃上げが続いており、物価上昇に合わせて実質賃金がプラスに転じる兆しもあります。
消費回復や内需拡大への期待が、投資家心理を後押ししています。
🌏 円安で“追い風”になる業種・企業
| 業種 | 理由 | 代表企業 |
|---|---|---|
| 自動車 | 輸出比率が高く、為替差益が出やすい | トヨタ、ホンダ、マツダ |
| 電機・精密機器 | 海外売上が多く、ドル建て収益が増える | ソニーG、キーエンス、村田製作所 |
| 商社 | 資源・エネルギー取引がドル建て中心 | 三菱商事、伊藤忠商事、住友商事 |
☔ 円安で“逆風”になりやすい業種
| 業種 | 理由 | 代表企業 |
|---|---|---|
| 食品・外食 | 輸入コスト上昇による利益圧迫 | 味の素、日清食品、すかいらーく |
| 小売 | 輸入商品・燃料費の上昇でコスト増 | ユニクロ(ファーストリテイリング)、イオン |
| 電力・航空 | 燃料費・エネルギーコスト上昇 | 東京電力、ANA |
🔍 まとめ
- 円安は企業業績に大きく影響するが、輸出型企業が多い日経平均にはプラスに働きやすい
- 外国人投資家の買いも株価上昇を後押し
- 賃上げや消費回復への期待もあり、投資マインドが上向いている
つまり、「円安=すべての企業に好影響」ではないものの、
日経平均を構成する“主力輸出企業”が恩恵を受けているため、全体として株価が上昇しているのです。



